自己破産をするメリットとデメリット

「自己破産」と聞くと負のイメージが先行し、選択に躊躇する方は多くいます。確かに、自己破産は債務整理の中でも最終手段であり、他の手続きで代替できないか模索するのが一般的です。しかし、自己破産は決してデメリットばかりではなく、まずは正しい認識を持つことが重要です。ここでは、自己破産をするメリットとデメリットについて解説します。

■自己破産のメリット
自己破産のメリットとしては主に以下の点が挙げられます。
・借金の支払義務が免除される
・破産手続き開始後は、債権者から強制執行される恐れがなくなる
・一定の財産（自由財産）については手元に残しておける

特に一番目の「借金の支払義務が免除される」が、自己破産の最も大きな特徴で、多額の借金を抱え込んでいる場合は借金問題を根本的に解決する絶大な効果を発揮します。返済義務がなくなるため、主婦や無職者など、安定した収入がない者でも利用することができます。

■自己破産のデメリット
他方で、自己破産のデメリットには以下のものがあります。
・他の債務整理の方法と同様、信用情報機関へ一定期間登録され（ブラックリスト入り）、新規借り入れが制限される
・一定期間、資格制限が生じる
・官報に掲載される
・税金や賠償金など、破産手続きによって支払義務が免除されない債務もある

上記のように、自己破産手続き中は資格制限が生じるため、一部の業種の方は継続して職務に就くことはできませんが、制限の対象となる業種以外の場合で、自己破産のみを理由として解雇等を行うことはできません。また、自己破産によりいわゆるブラックリスト入りは避けられませんが、一定期間が経過すれば削除され、新規借り入れを行うこともできます。

自己破産を選択することはなかなか勇気がいることで、選択の際は不安に感じることでしょう。弁護士に相談し、どのようなメリット・デメリットがあるのかを確認したうえで、最良の方法で債務整理を行いましょう。

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